HomeBlogCFD取引とは?初心者のためのスターターガイド

CFD取引とは?初心者のためのスターターガイド

Dec 13 2024

CFD取引とは?初心者のためのスターターガイド image

CFDは「差金決済取引」のことで、原資産を実際に所有せずにその価格変動から利益を得る金融商品です。取引開始時と終了時の価格差によって損益が決まり、株式、指数、外国為替、商品など幅広い資産に投資できます。本記事では、CFDについて、そのメリットデメリットから投資方法まで詳しく解説していきます。


CFDとは?

CFDは「Contract For Difference」の略で、日本語では「差金決済取引」と呼ばれています。CFDは、株価指数、個別株式、コモディティ(金、銀、原油など)、債券、ETFなどの様々な金融商品の価格変動に連動して取引できる金融商品です。

CFDの主な特徴としては、

  1. 原資産を所有することなく取引できる
    CFD取引では、実際に原資産(株式やコモディティなど)を所有せずに、その価格変動から利益を得ることができます。
  2. 差金決済
    取引開始時と決済時の価格差に基づいて損益が確定します。
  3. レバレッジ取引が可能
    少額の証拠金で大きな金額の取引が可能です。
  4. 多様な市場へのアクセス
    株式市場、コモディティ市場、外国為替市場など、様々な金融市場の商品をCFDで取引できます。
  5. 双方向取引
    価格の上昇(買い)だけでなく、下落(売り)からも利益を得ることができます。
  6. 市場動向の反映
    CFDの価格は、原資産の市場価格に連動して変動します。
  7. ポートフォリオの多様化
    様々な資産クラスへの投資が可能となり、リスク分散に役立ちます。

などが挙げられます。

FXにおけるCFDとは?

FXにおけるCFDは、実際に通貨を売買するのではなく、為替レートの変動による差額で決済を行います。1998年の改正外為法施行により日本で個人投資家にも開放されました。その後、2005年の金融先物取引法改正、2007年の金融商品取引法制定を経て、現在の規制体制が整備されています。こちらもレバレッジなどを効かせることができます。

CFD で使用される日本円を含む通貨ペアとしては、「USD/JPY: 米ドル/日本円」で、これは最も広く取引されている日本円ペアです。また、「EUR/JPY: ユーロ/日本円」は 2 番目に人気のある日本円ペアです。日本円は安全資産と見なされているため、世界の金融市場の不安定な時期には投資家に人気があります。


CFD取引の仕組み

CFD取引(差金決済取引)の仕組みは大きく3つのカテゴリで説明できます。

基本的な仕組み

CFDは「証拠金取引」と呼ばれ、投資家が証券会社に証拠金(担保)を預けて取引を行います。また、「投資家」と「証券会社」の間で直接取引(相対取引)が行われます。そして、買値と売値の差額のみで損益が差額決済されます。

取引の流れ

取引の流れとしては大きく下記の5つのステップで行われます。

  1. 投資家が証券会社に証拠金を預ける
  2. 投資家が取引を開始(買いまたは売り)
  3. 価格変動に応じて、投資家の口座残高がリアルタイムで変動
  4. 投資家が反対売買で取引を終了
  5. 開始時と終了時の価格差に基づいて損益が確定

カバー取引

証券会社は、投資家の取引とほぼ同じ内容の注文を他の証券会社や金融機関に対して出します。これにより、証券会社自体の損失リスクを軽減しています。


CFD取引のメリット

CFD取引には下記のようなメリットがあります。

レバレッジを効かせられる

CFDにおけるレバレッジのメリットは、少額の資金で大きな取引が可能になることです。これにより、投資効率を大幅に高めることができます。例えば、10倍のレバレッジを使用すると、10万円の証拠金で100万円分の取引が可能となります。

さらに、レバレッジ効果は投資の多様化にも寄与します。少ない資金で複数の異なる市場や商品に投資することが可能となり、リスク分散の観点からも有利に働きます。

グローバル市場へのアクセス

CFDは世界各国の市場で取引されている多様な金融商品に手軽に投資できる点が大きな魅力です。投資家は海外の魅力的な銘柄や資産クラスにも容易にアクセスできます。
例えば、株価指数CFDでは日経平均やNYダウなどの主要指数に投資でき、商品CFDでは金や原油などの国際商品に投資することが可能です。また、海外の個別株式にも投資できるため、投資機会が大幅に拡大します。
さらに、投資家はポートフォリオの分散化を図ることができます。異なる地域や資産クラスに投資することで、リスクを分散し、潜在的なリターンを最適化する機会が得られます。
加えて、ほぼ24時間取引が可能な点も重要なメリットです。投資家は自分のライフスタイルに合わせて取引を行うことができ、世界中の市場動向にタイムリーに対応することが可能となります。

柔軟性

CFDにおける買いポジション(ロング)と売りポジション(ショート)は、投資家に柔軟な取引戦略を提供する重要な特徴です。
買いポジション(ロング)のメリットは、資産価値の上昇から利益を得られることです。投資家は、特定の資産の価格が上昇すると予測する場合、ロングポジションを取ります。価格が実際に上昇すれば、その差額が利益となります。
一方、売りポジション(ショート)のメリットは、資産価値の下落からも利益を得られる点です。これは、CFD取引の大きな利点の一つです。投資家は価格が下落すると予測する資産に対してショートポジションを取ることができます。予測通りに価格が下がれば、その差額が利益となります。
この両方向からの取引が可能な特性により、市場の上昇・下落両方から利益を得る機会が得られます。


CFD取引のリスク

CFDはたくさんのメリットがある一方で、どのようなリスクがあるのでしょうか?

レバレッジとそのリスク

CFDにおけるレバレッジのリスクは、投資家に大きな損失をもたらす可能性があることです。

レバレッジを利用することで、少額の証拠金で大きな取引が可能になりますが、同時に損失も拡大する可能性があります。例えば、高いレバレッジで取引を行うと、相場が予想と反対方向に動いた場合、手持ちの資金に対して大きな損失が発生する可能性があります。

さらに、レバレッジによって、元本(証拠金)以上の損失を被るリスクがあります。これは、預けた証拠金を超える損失が発生し、追加で資金を入金する必要が生じる可能性があることを意味します。

これらのリスクに対処するためには、取引に慣れるまでは高いレバレッジでの取引を避け、余裕を持った資金で取引することが重要です。また、レバレッジをかけ過ぎていないか常にチェックし、冷静な判断ができるよう心がけることが大切です。

市場のボラティリティ

ボラティリティとは資産価格の変動の度合いを示すもので、CFD取引において様々なリスクをもたらします。ボラティリティが高い市場では、注文価格と実際の約定価格の差(スリッページ)が大きくなる傾向があり、想定していた価格での取引が困難になる場合があります。

急激な価格変動により、投資家は追加の証拠金(追証)を要求される可能性もあり、これに対応できない場合はポジションが強制的に決済されることがあります。
市場のボラティリティは、CFD取引において大きな利益機会をもたらす一方で、同様に大きなリスクも伴います。

コストと手数料

CFD取引には主に4つのコストと手数料が関連しています。

まず、取引手数料があります。多くのCFD業者では取引手数料を無料としていますが、一部の個別株やETFのCFD取引では手数料が発生する場合があります。

次に、最も重要なコストとしてスプレッドがあります。スプレッドは売値と買値の差額で、CFD取引の実質的なコストとなります。スプレッドが狭いほど取引コストは低くなります。

3つ目のコストはオーバーナイト金利(金利調整額)です。これはポジションを翌日以降に持ち越す場合に発生するコストです。

最後に、売りポジションを持っている場合に発生する配当相当分があります。

これらのコストは業者や商品によって異なり、特にスプレッドは変動制が主流であるため、取引コストの計算が難しい場合があります。投資家はこれらのコストを十分に理解し、自身の取引戦略に合わせて適切なCFD業者や商品を選択することが重要です。


初心者のためのCFD取引の始め方

CFD取引を始めるには、まず、CFD取引を提供している証券会社や金融機関を選びます。各社のサービス内容、取扱商品、手数料、取引ツールなどを比較検討し、自分に合った業者を選択します。

日本で有名なCFD取引行者は、GMOクリック証券や、IG証券外為どっとコム楽天証券などが挙げられます。また、STICキャッシュバックでも海外の取引業者を客観的に評価しているので、参考にしてみてください。

次に、選んだ業者でCFD取引口座を開設します。多くの場合、オンラインで申し込みが可能で、必要書類をアップロードすることで最短即日で口座開設ができます。口座開設後は、取引に必要な証拠金を入金します。CFDはレバレッジ取引なので、実際の取引金額よりも少ない資金で取引を始められます。

STICキャッシュバックで紹介している初心者に優しい企業の中から選ぶ場合は、まずSTICキャッシュバックに登録し、アカウントにログイン。その後、利用したいサービス企業のページに遷移して口座を開設します。新しく開設した口座をSTICキャッシュバックに登録すると、キャッシュバックボーナスの対象になるので、ぜひ利用しましょう。最後に'My Cashback' メニューで取引口座が承認されたかご確認したら、キャッシュバックが受け取れます。

取引を始める前に、業者が提供するデモ取引やトレーニングツールを利用して、取引プラットフォームの使い方や市場の動きに慣れることをおすすめします。

実際の取引を始める際は、まず少額から始めることがおすすめです。取引したい商品(株価指数、商品、個別株式など)を選び、買いまたは売りのポジションを取ります。

取引中は常に市場の動向を注視し、適切なタイミングでポジションを決済します。利益が出た場合は決済して利益を確定させ、損失が拡大しそうな場合は早めに損切りすることが重要です。

初心者の方は、リスク管理に特に注意を払い、レバレッジを控えめに設定し、自己資金の範囲内で取引することが大切です。


初心者のためのCFD取引戦略

初心者向けのCFD取引戦略とコツをご紹介します。

  1. デイトレード戦略
    この戦略は、同じ日の中で取引を開始し終了させます。短期的な価格変動を捉えて利益を得ることが目的です。初心者は、市場の動きを密に監視し、小さな利益を積み重ねることができます。ただし、予想外の市場イベントによる大きな損失を避けるため、ストップロスの設定が重要です。
  2. スイングトレード戦略
    数日から数週間にわたってポジションを保持し、中期的な価格変動を利用する戦略です。移動平均線やRSIなどの技術指標を使用してエントリーとエグジットのタイミングを判断します。デイトレードよりも柔軟性があり、初心者にとっても取り組みやすい戦略です。
  3. レンジ取引戦略
    特定の価格範囲内で動く通貨ペアから利益を得ることを目指す戦略です。サポートとレジスタンスのレベルを特定し、その範囲内で取引を行います。初心者にとっては、明確な取引範囲があるため理解しやすい戦略です。
  4. トレンドフォロー戦略
    トレンドフォロー戦略は、CFD取引において市場の現在のトレンドを特定し、そのトレンドに沿って取引を行う手法です。上昇トレンドでは買いポジション、下降トレンドでは売りポジションを取ります。この戦略は、移動平均線やブレイクアウト手法などの技術指標を用いてトレンドを判断します。トレンドフォロー戦略の利点は、上昇相場でも下落相場でも利益を得られることです。ただし、トレンドの急激な変化に注意が必要で、適切なリスク管理が不可欠です。


CFD取引で知っておくべき主要用語

初心者がこれからCFD取引を始めるにあたって、知っておくべき用語を解説します。

レバレッジ

CFDにおけるレバレッジとは、少額の資金で大きな金額の取引を可能にする仕組みです。レバレッジは銘柄によって異なり、通常5〜20倍の範囲で設定されています。この仕組みにより、現物取引と比べて少ない資金で同等の効果を得られますが、同時に損失も拡大する可能性があります。

マージン

CFDにおけるマージンとは、取引を開始・維持するために必要な証拠金のことです。マージンは、レバレッジ取引を可能にする重要な要素です。例えば、10倍のレバレッジでは、取引額の10分の1のマージンが必要となります。

マージンには、必要マージンとフリーマージン(使用中のマージン)があります。必要マージンは、ポジションを維持するために拘束される資金です。フリーマージンは、新規ポジションの開設や既存ポジションの損失に対応できる利用可能な資金を指します。

マージンが不足すると、マージンコールが発生し、最悪の場合、ポジションが強制決済されることがあります。そのため、適切なリスク管理とマージン管理が重要です。

スプレッド

CFDにおけるスプレッドとは、売値(Bid)と買値(Ask)の差額のことです。これは取引の実質的なコストとなります。例えば、ある銘柄の売値が28669.0円、買値が28676.0円の場合、スプレッドは7.0円となります。

スプレッドは固定ではなく、市場環境や流動性によって変動します。特に、重要経済指標の発表時や市場の開閉時間前後、取引量が少ない時間帯などでは拡大する傾向があります。

投資家にとって、スプレッドは取引開始時点での損失を意味します。例えば、1Lot(10単位)の新規買い注文が約定した直後の評価損益は、スプレッド分のマイナスから始まります。スプレッドは取引コストですが、これがあることで多くの場合、別途手数料を支払う必要はありません。投資家は常にスプレッドを意識し、取引戦略に組み込むことが重要です。

ストップロス

CFDにおけるストップロスは、損失を一定範囲に抑えるための注文方法です。現在のポジションに対して、あらかじめ決めた価格で自動的に決済する指示を出します。例えば、買いポジションの場合、現在価格より低い価格でストップロスを設定し、相場がその価格まで下落したら自動的に売り決済されます。

ストップロスは重要なリスク管理ツールで、予期せぬ大きな損失を防ぐ役割があります。ただし、急激な相場変動時にはスリッページが発生し、設定した価格で約定しない可能性もあります。

ストップロスの設定は、トレーダーの取引スタイルや許容できるリスク量に応じて行います。適切に活用することで、長期的な資金管理と取引の継続性を確保できます。


CFD取引に関するよくある質問

CFDはいつ取引できますか?

取引時間は銘柄により異なり、対象銘柄を取り扱う各取引所等の時間に準拠しています。ほぼ24時間取引を行っている銘柄もあります。

CFDの注文方法にはどのようなものがありますか?

成行注文、指値注文、逆指値注文、OCO注文、If-done注文などがあります。

CFDで両建てはできますか?

多くの場合、両建ては不可能です。買いポジションを持っている際に売り注文を行うと、反対売買として決済が行われます。

Back to blog今すぐ始める